2008年10月23日

『情報の縺れ現象』について

 専門課程上の臨床系で問題にされるところでもあるが、PTSDの治療を行う過程で、「蘇った記憶」に対し、「偽りの記憶」といわれる、記憶がすり返られてしまう(従来の記憶塗り替えられてしまう)といった問題が生じ、1980年から本場の米国では「蘇った記憶」に基づく癌じゃの告発により法廷論争が繰り返されているが、患者に告訴された家族が「偽りの記憶」を植えつけたと治療者を告訴して勝訴する事も起こっているという。(引用:『新現代精神医学文庫:解離性障害』編著:西村良治・監修:樋口輝彦 p.52-53)

 個人の脳内における『情報の縺れ現象』が生じていた場合の問題点と解決策について、問題点について取り上げれば次のような事がいえる。

 『情報の縺れ現象』を回避させるためには、ただの情報だけなら、修復は体験する事によって、実際の状態との誤差を確認しながらの修正と、実際の状態の学習・認識する事によって、自動的に修復され、直ぐに解消される。

 しかし、難解なものにあたるのは、情報と体験が重なっていた場合に生じた『情報の縺れ現象』である場合は、実数の状態を認識できるまで、多くの手順を踏んで、段階を追って修復させることが必要とされる。

 このような場合、時間がたつほど、もつれを解くのが難しくなるため、時間の経過が長くなるほど、修復には時間と手間がかかり、難易度が高くなってくる。

 即ち、時間がたつほど、もつれを解くのが難しくなるというのは、『情報の縺れ現象』が積み重なっているためで、これが積み重なるだけ、『情報の縺れ現象』が複雑化した系上に形成される事にある。

 このため、数理上では、容易な足し算ではなく、一つの因子に対し、ある分の〔何乗〕した倍数で試算するのが現実的な試算で、ある分の〔何乗〕については、脳内にあるだけの情報因子、あるいはシナプスにあたるものだが、これが周囲にいくつあるかで数式が決まってくる。

 わかりやすくするに、仮にこの因子が(ブラックホール説で使われる)特異点であるとしたら、一円に〔情報の扉となるキーワード〕の接続をしながら、脳内のサーバーでは、ロジック上で、広がっていくものであると考えて自然かと思う。

 この考えであると、ブラックホールの特異点の先(ブラックホールの裏側)はホワイトホールという仮説があるが、このホワイトホールの世界が、キーワードにあたる(特異点という扉の)先にある、記憶された情報の世界となる。

 所謂、この小宇宙にもブラックホールの特異点があり、次の情報世界を繋ぐ構想となっているので、脳内のサーバーではロジック上に情報が系を成しているという事になる。

 これを考え出すと、恒星の系がいくつあるか、宇宙がいくつあるかの試算をすると、途方もない気が遠くなるほどの確率の予測を物理学者が行っていることをnatureで取り上げられた記事を思い出すが、脳内でもこんなものだと想定できる。

:奇抜な考え方だが、分子生物学の脳神経系の知識だけで見るだけでは深く理解するというのも限度があるため、物理学で挙げられている仮説のモデルを用いて、このように公理で入れ替えて考えると、そのシステムの意味合いの深さがよく理解できる。物事の成り立ちをよく理解するに参考になる仮説モデルだと思う。)

 つまり、これが積み重なりながら複雑な系を成して蓄積していくものであるので、時間が経過するほど難易度が高くなる。


 「蘇った記憶」が発生するのは、トラウマのフラッシュバックで、ショックと同時にフィードバック現象が起こることから、疑似体験上で、当時と同じ体験を受けてしまうため記憶が蘇る。この物理から精神医療では「巻き戻し療法」といった方法で、外傷発生当時、解離現象が発生時に記憶や自我を封印、ないし、切断を行われた形跡がある場合に、トラウマの治療としてとられる方法がある。

 因みに、この解離現象によって障害を生む「解離性障害」は、実際は神経系の生理面の障害であって、人格障害をさすものではない。突発性の神経系の外傷や、PTSDやフラッシュバックを通して生じる解離現象であるので、私生活に影響を及ぼさない障害に当たらないケースと、私生活に影響がある障害に当たるケースとあり、神経系の情報伝達の障害、例えば、けいれんなど、あくまでも神経系の障害の事をさす。

 専門課程においては、「蘇った記憶」と「偽りの記憶」についての論争はまだ解決されておらず、議論が続けられているようである。

posted by 0≠素子 at 17:02| Comment(0) | TrackBack(0) | Memory | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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