2009年12月07日

物理:アト秒の世界を見る

強いレーザー場中で起こる電子とその親分子イオンとの再結合によって生じる高次高周波放射光からは、再結合が起こっている系の構造と動力学のスナップショットが得られます。

今回、CO2 分子を使った実験で、高次高周波干渉法により高周波放射の位相と振幅を測定することで、こうした構造の情報や動的な情報を取り出せることが示されました。

その結果得られた、この過程にかかわる複数の分子軌道の「指紋」を使って、イオン化時の電子再配置の動力学など、その基盤になっているアト秒の多電子動力学を解明できます。

この系から放射される光には、移動する電子の画像が含まれ、これを加工して動画にすることができます。

高次高周波干渉法が、再結合電子のド・ブロイ波長に起因するオングストローム以下の空間分解能と、再結合現象の時間スケールに起因するアト秒の時間分解能で、多電子動力学を解像する有効な方法であることが、この発見によって確かめられました。


### database ###
nature 460,925-1050 20 August 2009 Issue no.7258
Article p.972 / High harmonic interferometry of multi-electron dynamics in molecules / O Smirnova et al. (カナダ国家研究会議およびマックス・ボルン研究所)
news and views p.960 / Chemical Physics : Electronic movies / Marc Vrakking


posted by 0≠素子 at 14:59| scientific article | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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