2010年03月03日

工学:光と音を操る

フォトニック結晶では、材料の屈折率の空間的な周期変化を使って、光の特性が制御されます。

これに対して、フォノニック結晶では、制御されるのは機械的振動であります。


今回 Eichenfield たちは、両者の特性を兼ね備えた人工材料を組み込んだ、シリコンチップに基づくデバイスを作成しています。

得られた「オプトメカニカル結晶」は、フォトンとフォノンの強い結合によって、微小空間の中で光と機械的振動の両方を制御することが可能で、その結果として光―物質相互作用が増強されます。


オプトメカニカル結晶を用いたデバイスの応用としては、フォトニクス機器やエレクトロニクス機器における信号処理や、生体分子のような微小質量に対する高空間分解能を備えた高感度検出器が考えられます。


### database ###
nature 462,1-126 5 November 2009 Issue no.7269
Letter p.78 / Optomechanical crystals / M Eichenfield et al. (California Institute of technology)


材料中の周期性は、興味深く有用な現象をもたらします。

周期性を光伝搬に適用すると、フォトニック現象が実現します。


フォトニック結晶は精密に設計することができ、光ビームの誘導や分散、光の共鳴的な強い閉じ込めや捕捉、さらには非線形光学相互作用の増強といった応用に使えます。

また、光学的あるいは電気的マイクロシステムを集積化するために、プレーナー光波回路に形成することができます。


フォトニック結晶では、ホスト媒体の周期性を用いて光の特性が操作されます。

これに対して、フォノニック結晶は、周期性によって機械的振動が操作されます。


エピタキシャル成長させた垂直共振器構造やフォトニック結晶ファイバーでのラマン様散乱の研究で実証されたように、周期構造に機械モードと光学モードを同時に閉じ込めることによって、光―物質相互作用は大幅に増強されうるのです。

したがって、必然的な次のステップは、フォトニック結晶とフォノニック結晶の両方の働きをする、つまりオプトメカニカル結晶として働くプレーナー回路の作成です。


本論文では、200テラヘルツの光子と2ギガヘルツのフォノンを共局在化させ強く結合させることのできる、シリコンチップベースのプレーナーオプトメカニカル結晶の設計、作成および特性評価について述べられています。

posted by 0≠素子 at 15:29| scientific article | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。